憲法記念日 憲法改正は必要か！？

NHKの世論調査で、憲法について考えたり話し合ったりする機会を 増やしたいという人が回答者の60％に上ることが分かりました。

 

NHKは先月15日から3日間、全国の18才以上の男女に対し コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかけるRGBとい う方法で世論調査を行い、2425人のうち62.8％にあたる1523人 から回答を得ました。

 

なお地震活動が続いているため、熊本県では調査を行わず、 大分県では調査を途中で取りやめました。 今の憲法を改正する必要があると思うか聞きました。

 

改正する必要があると思うが、27％ 改正する必要はないと思うが、31％ どちらとも言えないが、38％とでした。

 

NHKは平成19年から今年まで合わせて5回同じ質問を行っています。 憲法を改正する必要はないと答えた人の割合は今回最も多く なりました。憲法9条について改正する必要があるとも聞きました。

 

改正する必要があると思うが、22％。回数する必要はないと思うが、 40％。どちらとも言えないが、33％でした。 ３年前の同じ時期に行った調査では憲法9条について改正が必要 という人と必要はないという人の割合はほぼ同じ程度とした。

 

その翌年の一昨年からそれぞれ必要はないという回答が必要という 回答を上回っています。 普段、憲法について考えたり話し合ったりすることがどの程度あるかを 聞きました。

 

よくあるが、5％。時々あるが36％。あまりないの38％。全くないが、 15％で、合わせて半数以上がないと答えました。 こうした機会を増やしたいかどうか聞いたところ、大いに増やしたいは、 10％。ある程度増やしたいが50％。あまり増やしたくないが、24％ 全く増やしたくないが、6％で、 憲法について考えたり話し合ったりする機会を増やしたいという人は 回答者の60％に上ることがわかりました。

 

ところで憲法改正を巡っては、去年の通常国会で安全保障関連法 の審議で与野党が対立した影響で、衆議院憲法審査会で自主的な 審議が行われておらず、参院でも2月の参考人質疑で、自民党議員 の発言を巡り混乱して以降議論されていません。

 

こうした中、安倍総理大臣は 自民党は立党当初から当然として、憲法改正を掲げている。 私の在任中になし遂げたいと憲法改正に意欲を示していて、 自民党は夏の参院選挙で掲げる公約に盛り込むことにしています。

 

自民党は参院選挙後にも憲法改正の最初の発議に向けて野党側の 理解を得ながら具体的な改正項目の絞り込みに向けた議論を 始めたい考えです

 

 

また安倍総理大臣が参院選挙の結果、与党だけで憲法改正の発議 に必要な3分の2の議席獲得はほとんど不可能に近いとして 野党側の協力も得て憲法改正を目指す考えを示していることから、 自民党内からは、大阪維新の会等を合わせて3分の2の議席を 占めれば議論が進むのではないかという見方も出ています。

 

これに対し民進党は岡田代表が 安倍総理大臣が3分の2の議席を取れば改正に取り掛かって ９条改正が平和主義を変えることの是非を国民に判断して もらいたいと述べ、参院選挙で安倍政権のもとでの憲法改正の阻止 を争点に据える考えを示しています。

 

そして、憲法改正の論議そのものに反対している共産党等と、 いわゆる1人区で候補者の一本化を進める等対抗していく方針です。 夏の参院選の行方が憲法改正の今後の議論に影響を与えるものと みられます。